車を手放すとき、名義を次の人へ動かすために必要になるのが譲渡証明書です。廃車を業者に頼む場合も、この書類を求められることがあります。
この記事では、記入欄ごとの書き方を車検証との対応つきで解説します。様式のダウンロードも用意しました。スマホからでも開けます。
譲渡証明書とは

譲渡証明書は、道路運送車両法施行規則で定められた第21号様式という決まった書式の書類です。全国どこの運輸支局でも同じ様式を使います。
用紙のサイズは日本産業規格A列5番(A5)と定められています。ダウンロードして印刷する場合、A4で印刷したものが受け付けられるかは窓口によって扱いが分かれることがあるため、指定があるか確認しておくと確実です。
どんなときに必要か
- 個人間で車を売買・譲渡して名義変更するとき
- 買取業者や廃車業者へ車を引き渡すとき
- 相続した車を、相続人から第三者へ渡すとき
一方、所有者本人が自分で廃車手続き(抹消登録)をする場合、譲渡証明書は必要ありません。名義が動かないためです。業者に引き渡す場合に求められる、と理解しておくと整理しやすくなります。
軽自動車の場合は扱いが異なる
軽自動車の手続きは軽自動車検査協会が窓口で、普通車とは書類の構成が違います。軽自動車検査協会「各種申請書類の一覧と記入例」でも譲渡証明書の様式が配布されていますが、必要かどうかは管轄の事務所・支所への確認が案内されています。
軽自動車で手続きする方は、事前に窓口へ確認してください。
譲渡証明書の書き方【記入例つき】

上の4項目は、車検証に書いてあるものをそのまま書き写します。考えて書く欄はほとんどありません。筆記具はボールペンを使ってください。
①車名・型式・車台番号・原動機の型式
この4つは、自動車検査証(車検証)または登録識別情報等通知書の記載をそのまま書き写します。
| 記入欄 | 意味 | 記入例 |
|---|---|---|
| 車名 | メーカー名。車種名ではない | カントウ |
| 型式 | 車検証の「型式」欄 | E-MH12 |
| 車台番号 | 車体固有の番号 | MH12-3456789 |
| 原動機の型式 | エンジンの型式 | 車検証のとおり |
「車名」に車種名を書いてしまう間違いが多い欄です。たとえば車種が「ワゴンR」でも、車名の欄に書くのはメーカー名です。車検証の「車名」欄をそのまま写してください。
②譲渡年月日
車を実際に引き渡した日を書きます。西暦・和暦のどちらでも構いません。
③譲渡人(渡す人)の氏名・住所と実印
車を手放す側の氏名または名称と住所を書きます。押すのは実印です。印鑑証明書に登録した印鑑と同じものを使ってください。
氏名は車検証の「所有者」欄のとおりに書き、住所は印鑑証明書に記載されている住所を書きます。車検証の住所が古いままの場合は、住民票などでつながりを示す書類が別途必要になります。
④譲受人(受け取る人)の氏名・住所
車を受け取る側の氏名または名称と住所を書きます。業者へ渡す場合は、業者から指定された名称と住所を記入します。譲受人の押印は不要です。
記入例
| 記入欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 車名 | 車検証の「車名」(メーカー名) |
| 型式 | 車検証の「型式」 |
| 車台番号 | 車検証の「車台番号」 |
| 原動機の型式 | 車検証の「原動機の型式」 |
| 譲渡年月日 | 車を引き渡した日 |
| 譲渡人 氏名・住所 | 車検証の所有者欄のとおりでなく、住所は印鑑証明書の住所(実印を押す) |
| 譲受人 氏名・住所 | 受け取る人または業者の名称・住所 |
| 備考 | 通常は空欄 |
国土交通省は譲渡証明書の記載例を公開しています。実際の書き込み例を見たい方はあわせてご確認ください。
車検証のどこを見て書き写すか
車検証は、上段に「自動車登録番号」「車台番号」、中段に「車名」「型式」「原動機の型式」、下段に「所有者の氏名・住所」が並んでいます。譲渡証明書に必要なのは、この5か所だけです。
2023年1月以降に発行された電子車検証の場合、券面に記載されない項目があります。その場合は、あわせて交付される「自動車検査証記録事項」を見て書き写してください。
譲渡証明書でよくある間違い

譲渡人の押印が認印になっている
譲渡証明書に押すのは実印です。シャチハタや認印では受け付けられません。印鑑証明書とセットで確認されるため、登録した印鑑と一致していないと差し戻しになります。
車台番号・型式の書き写し間違い
車台番号は英数字が入り混じった長い文字列です。1文字でも違うと受理されません。特に「0(ゼロ)とO(オー)」「1(イチ)とI(アイ)」の取り違えが起きやすい箇所です。
書き終えたら、車検証と1文字ずつ照合してください。
「車名」に車種名を書いてしまう
前述のとおり、車名の欄にはメーカー名を書きます。車種名やグレード名ではありません。ここは間違いが多いため、車検証を見ながら書き写すのが確実です。
用紙サイズが違う
様式にはA4と指定があります。自宅で印刷する際は用紙設定を確認してください。判断に迷う場合は、提出先の運輸支局に確認しておくと安心です。
譲渡証明書の入手方法

ダウンロードする(スマホからも可)
当サイトでも様式を配布しています。スマホから開いて、そのままコンビニのマルチコピー機で印刷できます。
各運輸支局のサイトでも様式が公開されています。関東運輸局「各種様式」などから入手できます。
運輸支局で受け取る
窓口にも用紙があります。ただし平日の日中しか開いていません。用紙を取りに行くためだけに出向くのは効率がよくないため、手続き当日にまとめて受け取るのが現実的です。
業者から送ってもらう
買取業者や廃車業者に依頼する場合、必要書類一式が郵送されてきます。記入例が同封されることも多く、迷いにくい方法です。
譲渡証明書に関するよくある質問
Q. 譲渡証明書に有効期限はありますか
譲渡証明書そのものに一律の有効期限は定められていません。ただし一緒に提出する印鑑証明書は発行から3か月以内という期限があります。実務上は、その期限内に手続きを終えることになります。
Q. 印鑑証明書も一緒に必要ですか
必要です。譲渡人の押印が実印であることを確認するために使われます。なぜ車の手続きで印鑑証明書が求められるのかは、次の記事で解説しています。
Q. 自分で廃車するときも必要ですか
所有者本人が抹消登録を行う場合、名義が動かないため譲渡証明書は不要です。業者へ引き渡す場合や、名義を変えてから廃車する場合に必要になります。
Q. 委任状と何が違うのですか
役割が違います。譲渡証明書は「車を渡した事実」を証明する書類、委任状は「手続きを任せる」ための書類です。業者に車を引き渡して手続きも任せる場合、両方を提出することになります。
まとめ
譲渡証明書は「車を誰から誰へ渡したか」を証明する書類で、様式は全国共通の第21号様式です。車名・型式・車台番号・原動機の型式は、車検証をそのまま書き写すだけで済みます。「車名」に書くのはメーカー名で、車種名ではありません。ここを取り違える方が多い欄です。
譲渡人の押印は実印で、印鑑証明書とセットで提出します。車台番号は1文字違うだけで受理されないため、書き終えたら車検証と照合してください。用紙サイズにはA5の指定があります。
所有者本人が自分で廃車手続きをする場合、名義が動かないため譲渡証明書は必要ありません。業者へ引き渡す場合に求められる書類だと理解しておくと、迷わずに済みます。
書類の記入に不安がある場合や、何を用意すればよいか判断がつかない場合は、ヒキトリレンジャーにご相談ください。必要書類の郵送から手続きの代行まで対応しています。

































譲渡証明書は「車を誰から誰へ渡したか」を証明する書類です。様式は全国共通で、書く内容のほとんどは車検証を見て書き写すだけで済みます。わからないことは、地元の車屋さんや、陸運局に問い合わせましょう!車体まで処分する作業を、当社に全振りする場合は、ヒキトリレンジャーまでご相談ください。対応エリアであれば誠心誠意、対応させていただきます!!